【茨城相続・報徳メモ】生前贈与と相続税

2013年6月10日

贈与税と相続税の関係について確認してみましょう。

 

 例:「甲」さんは、毎年子や孫に贈与をしていました。

「甲」さんは、平成25年4月に亡くなり、「甲」さんの遺産1億円は子「A」が全て取得しました。

 

これまでの贈与(暦年課税)

  平成23年7月  孫「a」 100万 (贈与税:  0円)

           子「A600万 (贈与税: 82万円)

  平成24年10月  子「B」200万  (贈与税: 9万円)

  平成25年2月  子「A」1,000万 (贈与税: 非課税)

             子「B」1,000万 (贈与税:231万円)

 

相続人 2人 : 子「A」 子「B」

 

この場合の贈与税と相続税は次のようになります。

 

 

◆「甲」に係る相続税の計算 

[相続税額]

  遺産1億円 + 3年以内贈与財産「A」1,600万円 = 1億1,600万円

  1億1,600万円 - 基礎控除7,000万円 = 4,600万円

  相続税 590万 - 子「A」贈与税 82万円 = 508万円 

  子「A」は相続税508万円を申告納税

 

◆子「A」

 子「A」は 相続又は遺贈により財産を取得しているため、「甲」死亡前3年以内の贈与財産は相続税の課税価格に加算=相続税が課税されます。また、相続開始年分(平成25年)は贈与税が非課税となるため、平成25年分の贈与税の申告納税は必要ありません。

  相続税の計算に合算した贈与財産にかかる贈与税については、相続税から控除されることとなります。⇒ 贈与税ではなく相続税で計算! 

 

◆子「B」、孫「a

 子「B」、孫「a」は相続又は遺贈により財産を取得していません。

そのため、贈与税の申告納税のみで課税関係は完結です。

 

まとめ

 通常、贈与があった場合には、贈与税が課税されます。

 その後、贈与した人が亡くなった場合、贈与した人から遺産を取得した人は、

*暦年課税分

・ その贈与者から「3年以内」に贈与により取得した財産は、相続財産に加算 

 (相続税を課税、納めている贈与税額は相続税から控除)

・ 亡くなった年にも贈与を受けている場合には、その年分の贈与税は非課税

  (相続税で課税)

 となります。

 

ポイントは、相続又は遺贈により財産を取得している場合としていない場合とで、税金の取り扱いが異なることです。「B」も少しでも遺産を相続していたら、贈与税でなく相続税となり、税負担はかなり安くなったでしょう。

 体調の変化等により生前に財産を分配(贈与)すること等もありますが、思わぬ税負担を負う結果ならないように注意しておきましょう。

 相続時精算課税を選択した場合のケースはまたの機会に!

 

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